投稿

10月, 2022の投稿を表示しています

お店のこと

お店(えほんや~)を始めたころは、シンプルな仕事だと思ってたけど やっていくうちにいろんな作業があることを知った。 面倒なことも、やりたくないこともいっぱいある。 でもその一方で、好きなこともいっぱいある。 その中でも一番好きなのが、お店番。 20年近くお店をやってきて、これはずーっと変わらない。 あらゆる作業の中で、これが一番たのしいと思える自分は きっとお店向きなんだと思うし、幸せ者なのかもしれない。 そのせいで、ずっとお店番を人に任せられない。(一時的に任せることはできるけど) 完全に任せてしまったら、お店をやっている意味が、醍醐味がなくなる。 自分は、お店の話をよくする。 以前は「みんな、お店をやればいいのに」と本気で思っていた。 「お店をやりたい」なんていう人がいたら、 「やった方がいいよ!」と迷わず言っていた気がする。 それは、責任とか、儲かるとか、そういう世界とは程遠い感覚で 「自分が自分でいるだけなのに、社会が勝手にやってきてくれる」 すごい装置だと思っていたからだ。 自分の場合、これだけで生きることがずいぶん楽になるというか、楽しくなった。 ただ、あくまでも自分基準の話でしかないことは、今ならちょっとわかる。 話の路線を少しだけ変えてみる。 約10年前から、お店をやりながら出版も始めた。 出版はやりたかったことではない。きくちちきさんのおかげで、 ぼんやりと始まったイレギュラーな出来事だった。 始めてみると不思議なもので「なるほど、なるほど」と発見がいっぱいあった。 どうして今までこれをやってこなかったんだろう、とさえ思った。 たいへんなこともいっぱいあったけど、面白かった。 そして、大好きなお店番がますます面白くなった。 そう。 お店が出版をやるのは、きっと自然なことで、その逆もまた然りだと思う。 本を作った人は、お店をやってほしい、なんてことをちょっとだけ思っている。 いや、お店をやらなくても自分で売ってみると面白いんじゃないかと思っている。 心のどこかで「これを人に任せているなんて、なんてもったいない!」と 思っている自分がいる。店内で作家さんの展示をやってても、 これって店番してる自分が一番楽しいかもしれない、なんてことをたまに思う。 同時にちょっと申し訳ない気持ちにもなる。 これも自分基準の話であることは重々承知だけど、 こういうことを面

突然ですが、新しいお店(場所)を始めてみます。

突然ですが、新しいお店(場所)を始めてみます。 本や本屋にまつわるあれこれを試していけるような場所になったらいいなと思います。 場所は高円寺。名前は、denaipen。 bupposoをリニューアルしてやってみようと思います。 ご興味のある方、ご応募お待ちしております。 ご相談もお気軽に!まずは、ご連絡頂けたらうれしいです。 ◉お店・denaipenのHP https://rusubanban.web.fc2.com/ ー このお店は、簡単に言うと貸しスペースということになりますが、もうすこし具体的に言うと、本や本屋さんにまつわるあれこれを試す場所です。ただ、まだ始めたばかりなので、そうなっていくかどうかわかりません。そんな場所になったらいいなと思います。 これまで20年近く本屋をやってきて、いろんなことを感じるけれど、自分の体験は 結局自分の体験でしかなく、数多ある本屋さんの一つの例でしかありません。 それをひとに言葉で伝えてもどうにもしっくりこず、ひとそれぞれに体感することが何より大事だと考えるようになりました。たぶん、その人の体験はその人のもので、たとえ全く同じことをやっても、その人がどう感じるかは人それぞれで、その人にしかわからないものがあります。 あまりうまく言えませんが、言葉ではなく実際にやってみることで何かを感じられる場所があったらいいかもしれないと思いました。 あと、これは個人的なことなのですが、これから出版事業に本腰を入れていこうと思っていて、その中で試していきたいことがあります。そのときに、どうしても自分だけではできないことがいっぱいあって、たくさんの方の力をお借りすることになると感じています。ぼんやりしたイメージではありますが、この場所が未来のなにかにつながったらいいなと思います。いろんな方の考えや気持ちに触れることができたらうれしいです。 これから本屋さんを始められる方や、本を作られる方、作られた方、出版社の方、ネット書店(古書店)の方、作家の方、すでにお店をやってる方など、本のあれこれを考えている方にぜひぜひ使っていただきたいです。 えほんやるすばんばんするかいしゃ 店主